不動産一括査定のメリット・デメリットの画像

不動産一括査定のメリット・デメリット

不動産事情

久賀田 康太

筆者 久賀田 康太

不動産キャリア10年

学生時代はサッカーに打ち込みました。現在はゴルフです。
いかに練習に行かずに平均スコアを80台前半に落ち着くよう、
イメージトレーニングを中心に頑張っています。


一昔前では、不動産の売却を考えた場合、近くの不動産屋さん、知り合いの不動産屋さんにお声かけをすることが多かったと思いますが、
今ではインターネットで、「一括査定サイト」というものがあります。
これはご自身で複数の会社に一括して不動産の査定を依頼することができ、大変便利です。
しかしながら、メリットもあればデメリットもあります。
大手不動産仲介会社での経験を元に、メリット・デメリットを解説します。

「不動産一括査定」


不動産会社に査定を依頼するためにご自身で連絡をしたり、必要情報を送ったり、日時を決めたりなど中々手間がかかるものです。
また、不動産査定では複数の不動産会社に査定をしてもらうことが重要になってきますが、1社ずつ依頼を出すのも大変です。
そんな時に便利なのが「不動産一括査定」です。

メリット①|手軽に複数社に査定を依頼できる


まず1つ目のメリットが、不動産一括査定ではインターネット上から査定依頼を行うため、24時間いつでも、手軽に複数の不動産会社に査定を依頼することが出来るという点です。
不動産一括査定の最大の特徴は、たった1度の情報入力とお申し込みで複数の不動産会社への査定依頼が完了するという点ですが、
これにより、ご自身で1社ずつ不動産会社へ査定依頼を行う場合と比較して劇的に時間も手間も省くことが出来ます。
また、お手元のPCだけでなくスマートフォンからでも簡単に査定依頼できるため、誰でも簡単に複数の不動産会社に査定を依頼することが出来るのです。
これまでは不動産会社に査定を依頼するとなると、実際に不動産会社に足を運んだり、電話を掛けたりといった手間がかかっていましたが、
不動産一括査定サイトを利用すれば時間を問わず簡単に査定依頼を完了させることができるのです。
ご自身の不動産を最も高く売ってくれそうで、なおかつ信頼のおける不動産会社を見つけることが不動産売却の最重要ポイントといっても過言ではないほどですが、
そのためには複数の不動産会社に査定を依頼して比較検討を経て見極めることが絶対条件となります。
そんな複数の不動産会社への査定依頼を、手間や時間を抑えて誰でも簡単に行える点が不動産一括査定の大きなメリットなのです。

メリット②|不動産の適正価格を把握することができる


2つ目のメリットが、不動産一括査定ではご自身の不動産の適正価格を把握することができるという点です。
1社の不動産会社だけにご自身の不動産の査定を依頼した場合、その査定価格が高いのか低いのか、信用して良いのかなどを判断する材料が限られてしまいます。
一方で、不動産一括査定を利用して複数社に査定依頼した場合、様々な査定価格を比較したり、根拠を尋ねて共通点を見つけたりといったことができるため、ご自身の不動産の適正価格を把握することが出来るのです。
実際に不動産をいくらで売り出すのかは、不動産売却の中でも極めて重要なポイントの1つでもあり、この価格設定によって不動産がいくらで売れるのかはもちろん、売れるまでにどのくらいの期間がかかるのかも大きく変わってきます。
そのため、不動産の適正価格を把握することができるという点は、不動産一括査定の大きなメリットだと言えるのです。
実際のところ、複数の不動産企業から査定を受けることによって、不動産の査定価格は不動産会社によって以下のように数百万円単位で変わることがわかったケースも珍しくありません。

不動産一括査定による価格の差


その理由は、不動産会社による査定価格の算出方法には明確なルールがないためです。
そのため、仮に1社の不動産会社しか査定依頼をせず、安い査定価格を鵜呑みにして不動産を売り出してしまうと、結果的に数百万円の損をしてしまいます。
つまり、手軽に高く不動産を売却するためには不動産一括査定サイトを利用するべきであることは間違いないと言えるのです。

デメリット①|とにかく「高い金額」の査定書を出す会社がある


不動産仲介専門業者は、お問い合わせがあったお客様に、何としても売りに出してもらわないと仕事になりません。
売りに出してもらうために、何としても連絡がとりたい会社は、「すごく高い査定額」を出します。
多少高い金額で売りに出しても、うまくいけば売れる場合もありますが、売れ残るとその後必要以上に時間がかかり、機会損失につながります。

デメリット②|匿名で不動産査定を依頼することはできない


不動産一括査定では多くのケースで匿名で査定を依頼することはできません。
ご自身の氏名や電話番号などを正しく入力しなければ、査定を依頼することができないのです。必要情報の入力欄に適当な記載をしてしまうといたずらや冷やかしだと判断されてしまうのです。
不動産会社側も本当に不動産売却をしたいと考えていたり、売却するかを判断したいと考えている方々に誠実に向き合うために、不動産一括査定では匿名での不動産査定を依頼できない仕組みになっているのです。

デメリット③|不動産会社からの連絡が多く届くこともある


不動産会社からの連絡が多く届くケースも存在するという点です。
この点に関しては、不動産一括査定のメリットと表裏一体であるためメリットと感じるかデメリットと感じるかは人それぞれでしょう。
不動産会社に査定を依頼したにも関わらずいつまで経っても連絡が来なかったり、毎回対応が遅いためにスムーズに進められなかったりといったケースに陥ってしまうよりも、各不動産会社がきちんとご自身の不動産売却のサポートをしようと考えて動いている証拠でもあるでしょう。
とはいえ、朝早くや夜遅くに電話がかかってきたり、1日に何通もメールでの連絡が届くなどのケースでは、不動産会社にはっきりと断りを入れたり、不動産一括査定サイトの運営元に報告して改善してもらったりなどの対処が必要です。
不動産一括査定の連絡についてより詳しく知りたい方は不動産一括査定の営業電話についての記事もご覧ください。


まとめ


一括査定サイトをうまく使い、だいたいの売れるであろう価格帯が分かれば、
お知り合いの紹介、信用できる業者、はたまた一括査定サイトで知り合った信用できそうな担当にお任せすれば良いかと思います。

ストレスなく、スマートに不動産売却をされたい場合は、参考にしていただけましたら幸いです。

この記事の執筆者

このブログの担当者  

久賀田 康太


保有資格:宅地建物取引士

1985年生まれ。

大阪府守口市出身。

関西大学法学部法律学科卒業。

住友不動産販売株式会社にて土地、中古戸建、新築戸建、一棟収益物件、工場、田畑等の売買仲介業務にて実務経験を積む。

”不動産事情”おすすめ記事

  • リースバック名目の詐欺行為の画像

    リースバック名目の詐欺行為

    不動産事情

  • 宅建試験2024年の画像

    宅建試験2024年

    不動産事情

  • 限定チラシのカラクリの画像

    限定チラシのカラクリ

    不動産事情

  • 瑕疵担保免責特約を採用していたが瑕疵を売主の責任とされた事例の画像

    瑕疵担保免責特約を採用していたが瑕疵を売主の責任とされた事例

    不動産事情

  • 「旗竿地」ってどうなの?の画像

    「旗竿地」ってどうなの?

    不動産事情

  • 不動産会社はなぜ「水曜日」が休みなの?の画像

    不動産会社はなぜ「水曜日」が休みなの?

    不動産事情

もっと見る